嗅覚が鈍い

嗅覚が鈍いです

ヒーリーまとめ

James Heeleyによるブランド。

これまで食指が動かなかったのですが、
縁あってせっかく2mlサンプルをたくさんお取り寄せしたので、まとめます。
今後も試香のたび追記予定。

ヴェルヴェーヌ ド ユージーン(Verveine d'Eugène)

Type:EDP
Launch:2005年
T:ベルガモット、大黄、カルダモン
H:レモンヴァ-ベナ、ブラックカラント、ジャスミン
B:ホワイトムスク

主役はいわゆるヴァ-ベナ、ロクシタンにあるあの香りのヴァ-ベナ。
なのですが、私の偏差値20の語彙で表すなら最初「ミカン?」で、
少しバスクリン感もありました。

なぜか少し謎の鉄っぽさが混じる時間帯もあり、
さらに1~2時間もすると少し粉っぽさと甘さが出てきます。
私はこのあたりの香りが好き。

カーディナル(Cardinal)

Type:EDP
Launch:2006年
T:White Linen、Baie Rose、Black Pepper
H:Labdanum、Frankincense、Myhr
B:Vetiver、Grey Amber、Patchouli

公式でホワイトリネンを前面に出している雰囲気がありますが、
その1単語から連想するような香りじゃない、というのが個人的な感想。
パリッと清潔な雰囲気は確かにリネンっぽいのですが、
それ以上にしっかりとオリエンタルで、スパイシーです。

メインで感じるのはラブダナムとフランキンセンス&ミルラで、
これは外国の人がいう「教会の香り」。
とはいえ、いわゆる「煙い」という印象は私は受けません。
あくまで清潔でスッキリとした、重厚ではないオリエンタル。

ベチバーやパチョリの暗さが終始全体を支配していて、ちょっとメンズ寄りかなと思いました。
が、クセも強くなく、使いやすそうです。

ジャスミンOD / バブルガム シック(Jasmine OD / Bubblegum Chic)

Type:EXTRAIT DE PARFUM
Launch:2011年
Notes:Jasmine Sambac、Tuberose、White Musc

これはもうただただ表題を裏切らない、むせ返るようなジャスミンの香り。
サンバックらしくジャスミン特有の臭みはほぼなく、きれいです。

それよりも、ジャスミンの香りの一部を最大限まで拡大解釈したかのような、
甘い甘いフルーティさがすごいです。
熟したバナナのような、はたまたブドウのような…
世の中にジャスミン香はたくさん出回っていますが、
これはある意味、他にはないタイプかもしれません。

この香りについてはジャスミンまとめにも書いたので、よろしければどうぞ。

ゼスト ド ジャンジャンブル(Zeste de Gingembre)

Type:EDP
Launch:2020年
Notes:Lime、Orange Zest、Fresh Ginger、Pink Pepper、Cardamon

この香りは気に入ったので、こちらに詳しく書きました。 量多めに使うとよりハッキリとフローラル感を感じられて好き。

セント クレメンツ(Saint Clement's)

Type:EDP
Launch:2006年
T:オレンジ、レモン、マンダリン、ベルガモット
H:ネロリ、プチグレイン、アールグレイティ
B:イランイラン、ベチバー

公式の記載だけ見ても6つの、これでもか!!というシトラス
アールグレイって実質+1みたいなもんだよな…)

かなり苦みの強い柑橘の香りから始まります。
このあたりは冬のお風呂の入浴剤を彷彿とさせる印象でもあります。

そのままスライドするように、香りはだんだんと丸みを帯びていきます。
少しの粉っぽい甘さが、シトラスの角を取り苦みを包むようにして、
全体が、だんだんと優しい印象に変わっていきます。

それ以外の変化は殆どないのですが、この、丸くなってからの香りがとても良いです。
ちょっとナイルの庭系を思い出すタイプの香りですが…

あまり長持ちする印象ではありませんが、
通年使えそうな、使いやすそうな香りでした。

ノート デ ユズ(Note de Yuzu)

Type:EDP
Launch:2017年
T:ユズ、マンダリン
H:シーソルト
B:ベチバー、ホワイトムスク

出た。メゾンキツネとのコラボ作品です。
公式のイメージ画像はどう見てもレモン。

トップの香りはちゃんと柚子です。
日本の柚子風呂の香りをイメージして作られた香りなのだそうですが、
皮のような苦み強めのためか、バスクリン的なものをあまり連想せずにすむタイプ。
ここのあたりの香りは好きです。

とはいえその状態はあまり長続きはせず、
たまにコンビニで売ってるレモンの皮の砂糖菓子を彷彿とさせるような香りに次第に変化し
「シーソルト」らしきさわやかなマリンノートに包まれていきます。

ヒーリーはミドルからラストにかけてあっという間、という印象の香りが多いですが、
これも例外ではなく、その後はシーソルトの「シー」が抜けたような
なんとも不思議な塩っぽい香り(それとも柑橘の酸味?)と、くぐもったベチバー&ムスクの
心地良い甘い香りがほんのり続き、いつの間にやらいなくなります。

ブラン プードル(Blanc Poudre)

Type:EDP
Launch:2018年
T:フローラルブーケ
H:コットンフラワー、ライスパウダー
B:ホワイトムスク、バニラ、サンダルウッド

スプレーした瞬間に、最近の香水じゃなかなか感じられないようなアルコール臭を
意外なほどしっかりと感じて驚きました。ちょっと懐かしい。

そして、「ホワイトパウダーの感覚」というコピーから連想するような、
まんまパウダーっぽいほの甘くて優しい香りになるのですが、
底の方で、何か少し木材みたいな香りもします。

あと、もう全然うまくいえないんだけど、なにか化学系の香りもする。
香りの表現としてよく使われるあのいわゆる「ケミカル」という意味ではなく…
何と言ったらよいのか、何か特定の薬品?のような香りというか…
夏に海やプールに行ったときにおろしたての浮き輪から匂うような、
ビニールっぽいあの匂い?のようにも感じました。それ自体は決して嫌いじゃない。

数十分もすればそれらの「クセ」は弱まって、
本当に「ホワイトパウダー」という印象の香りに落ち着きます。
あまり主張せずにそれが続いて、消えていきます。

ベチバー ベリタス(Vetiver Veritas)

Type:EDP
Launch:2014年
Notes:ラベンダー、ミント、ハイチベチバー、グレープフルーツ

ベチバー+グレープフルーツが主役の香り。

ヒーリーらしくシンプルだけど、ありそうでなかった夏香水。
例えが不適切かもしれないが、コンビニで売ってる氷菓子「ICE BOX」のようでもある。

これはとっても気に入ってしまったので、詳しくはこちらに書きました。
成分がナチュラルすぎるためフルボトルが日本に輸入できないといういわくつきでもあります。

マント フレッシュ(MENTHE FRAÎCHE)

Type:EDP
Launch:2006年
T:スペアミント、ペパーミント、ベルガモット
H:グリーンティ、フリージア
B:ホワイトシダー

第一印象は「梅ガム」?
私はフエギアのチェンバーにも同じようなものを感じるんですが、これは何なのでしょうか。

ミントもしっかりです。私はスペアミントが一番強く感じました。

そして、草っぽさ。というか緑茶?
普段あまりこういう香りを使わないので、なにがなんだかわからないのですが、
私としては、ミント感が落ち着いてきてからの、草っぽい苦さと、
ほんのりとした甘さが平和に続くこのミドル以降の方が好きですかね。

なお、かなり短命の香りです。