嗅覚が鈍い

嗅覚が鈍いです

オムニア / ブルガリ

アルベルト・モリヤスって欧州サッカーの監督みたいな名前ですよね。
アルベルト・モリヤス監督、って普通にいそうじゃないですか?
そう感じるのはおそらく日本代表の森保監督のせいなんですけど…

多くの人に愛用されている一方で、
どうも「嫌いな香水」にも挙げられがちな印象がある「ブルガリの香水」。
軽いのにツンとするケミカルな香り、弁えない人間がこぞってプンプンさせている香り、みたいな偏見があります。

そんな中、昔ドハマリしたのがオムニア。元祖オムニア、ブラウンのボトル。

一体どこで、何をきっかけに試したのか記憶にありませんが、とにかく「ひと嗅ぎ惚れ」して購入。
男や友人の影響などは抜きに、本当の意味で自分の意志で入手した香水はこれが初めてだったと思います。

端的に言ってオリエンタルな印象の香りです。少しグルマンでスパイシーなウッディ。
確か、ブルガリでこの系統の香調は、オムニアが初めてなのではなかったか。
オリエンタルだけど、重厚ではない。そこらへんはブルガリのレンジ内に収まっており、
絶妙に個性的なのに使いやすい香りだったのです。

中心にいるのはスパイスに彩られたマサラティーと、チョコレートのような少しの甘さ。
正直細かいことは忘れてしまいましたが、ジンジャーの温かさに、ラストにかけてはサンダルウッドも出てきて、
とっても印象的だけど落ち着きます。

若いなりに自意識過剰だったので、自分の顔にもとっても似合う香りだとかいう思いもあって
本当に愛着を持っていたのですが、いつの間にやら廃盤になっておりました。

今嗅ぐと、さすがに経年劣化で香りが飛んでいるのか?それとも、嗅覚の鈍さに拍車がかかっているのか?
はたまた、昔の香水ってわりとみんなこんなもんだったっけ?
理由はわからんけど、少し香りが薄く感じられたりして悲しい。

それでも奥の方からじんわりと滲むように香る、懐かしくて落ち着くマサラティーの香り。

私は香りの好みがかなり頻繁に、それも大きく変わる自覚があり、自分が信用できないのですが、
たぶんこれは一生好きだろうなあ…と思える、数少ない香りなのです。

ブルガリBVLGARI
オムニア(omnia):2003年

トップ:マンダリン、サフラン、ジンジャー、カルダモン、ブラックペッパー
ミドル:マサラティークローブ、シナモン、ナツメグ、インディアンアーモンドエキス、ハスの花
ラスト:ホワイトチョコレート、インディアンウッド、サンダルウッド

ちなみに、オムニアのあとはだんだんとロリータレンピカを愛用する時代に入っていきます…