嗅覚が鈍い

嗅覚が鈍いです

ラ カウティーバ / フエギア1833

フエギアの中でも絶大な人気を誇る香りなのだそうで、
店員さんいわく、ものすごく良いバニラを使ってるんですからね!?!?!?!?!?!?(※)とのこと。

フエギア1833(Fueguia1833)
ラ カウティーバ(La Cautiva)
Type:PERFUME
Launch:2015年
Perfumer:Julian Bedel
Notes:ムスク、バニラ、カシス

Twitterでも、ラ カウティーバで検索すると
他のフエギア製品と比較しても、かなり多くの人に愛用されていることがわかります。
かくいう私も大好きで、確か3番目に購入したフエギア。

幸いにも、私の肌ではその「ものすごく良いバニラ」が強く香ります。
え?これは普通にグルマンですよね?というくらいに、
ちょっとバターのようなコクも感じられる、温かいバニラ香。

秀逸だなあと思うのが、甘~いバニラなのに不思議とすっきりとしていて、
重い、とかしつこい、子供っぽい、安っぽい雰囲気をまったく感じさせないところ。

それはおそらく、「フエギア臭」とよばれるあの香りを構成する要素のうち
フエギア独特のグリーンと、あの謎のスースー感がしっかりと、
しかし決して邪魔することなくベースで主張していて、
カシス…なのかどうかわからないけれども、清涼感を持ったフルーティさが、
あくまでさりげなく添えられた上での「ものすごく良いバニラ」だから、なのかも。

更には、私の肌ではこれがとてつもなく長持ちします。
あまり変化もなく、忘れた頃にまたフワッと香ったりしながら、
だんだんと、これまた「フエギア臭」のうちのひとつである甘みのあるムスク(?)に移行しつつ
ようやく消えていく頃には余裕で8時間くらい経っています。

やたら長持ちする香水って、どう考えても「天然香料」だけで作られてるとは思えないのですが、
この香りはあまりケミカルだったり「人工」を感じさせるような尖った感じや強さはなくて、あくまで穏やか。

ちなみにラ カウティーバは人によって、またエディションによってか、随分と香り方が違うようなので
(その上で大人気だというのだから大したもんです)、購入前には必ず肌に乗せた方がよさそうです。

なお、この作品がウケている理由のうち、そう小さくない要素のひとつとして、
ご存じ「囚われの女の物語」があるように思います。

私自身は、香水に添えられたストーリーにはあまり興味がなく、
たとえばたまたま惚れ込んだ香りに、もし自分好みのストーリーが添えられていたら
きっとさらに愛が深まってしまうだろうな…といった程度に位置づけてはいるのですが、
ラ カウティーバには「先住民に誘拐された悲劇の女(きっと美女)の首筋を伝う汗の香り」みたいな物語が込められており、
そのあたりに、多少なりともグッときちゃう気持ちはわからんでもない。うまいですね。

とはいえ、個人的にはあまりセクシー系の印象はなく、癒しやリラックス寄りの香り。
デートとかじゃなく、休日や就寝前に使いたくなることが多い。
季節を問わず、私のレギュラーのひとつです。



※フエギア入門編だとか万人受けだとか、まあナメられることが多いが…という前置きを踏まえ、
 店員さんがキレ気味に放った忘れられないセリフでございます。