タイース / フエギア1833

初めて香ったときの印象、苦かった。なんだかとっても苦かった。
そして少しすっぱくて、クスリ臭かった。愛想がなかった。

マテフラワー（？）、オスマンサス、グリーンティー、という面子からして絶対好きでしょ！
と思って取り寄せたサンプルだっただけに落胆も大きく、
あっこれナシ！と即時に判断。
それ以上探りを入れることもなく、
以降店舗を訪れた際にも、タイースに食指が動く機会はないままでした。

ところがです。本当に人生、何が起こるかわかりません。
この記事の通り、フラスコで嗅いだときにはまったく異なる印象を受けました。

私は、マテの花の香り、というのがわかりません。
わからないので適当なことを言いますが、
オスマンサスとあいまってなのか何なのか、とってもフローラル、少しフルーティ、
そしてムスク？とはいってもフエギアのムスクらしくはない、
何かせっけん系の、少しセクシーなムスクっぽい何かが下の方に控えています。

そうしてアッサリ増えギア1833。それもいきなり100ml。
しばらく香水を買っていなかった（買う意欲が失せていた）のに、振れ幅がデカすぎます。

タイース（Thays）
Launch：2010年
Tonic note： Mate Flower
Dominant note：Osmanthus
Sub Dominant：Green Tea

あれからはや数か月。

何かを気に入ってもすぐに飽きてしまう、
なんなら嫌悪感すら抱いてしまう、という現象が立て続けで、
それがちょっとした悩みだったここしばらくでしたが、
タイースは、今のところそのようなことはありません。
レギュラークラスのお気に入りです。

初めてのときに嗅いだ、そしてフラスコではあまりわからなかった
あの苦さとクスリ臭さもしっかり（主にトップで）健在ですが、
不思議なもので、それすら心地よくて
数日おきに嗅ぎたくなってしまうんですよね。

この苦味とクスリっぽさ、とてもおおざっぱにいうと我が家で愛用している「ツムラのくすり湯」などと似た系統で
漢方薬、あやしいハーブ類やセロリのような雰囲気の香りなのですが、
何年も入浴剤として使ってるくらいだから、
きっと本質的には決して嫌いじゃないんでしょうね。

特に、いまのような梅雨の時期、
自律神経が乱れ気味で毎日なんとなく本調子じゃない、
なんなら香りモノは疲れちゃうからいらないかも…なんていうときにも
この漢方っぽい香りなら嗅いでいたい、という思いから纏っていたりもします。

はたして秋冬にどうなっていくのか？楽しみな香り。