嗅覚が鈍い

嗅覚が鈍いです

Boutique Experience行ってみました

仕事もまあまあ忙しいのですが、それ以上にサッカー(の応援)が忙しくて、
…正確に言うと、忙しいというよりもそちらに精神のリソースが割かれてしまって、
ずっと香水の話ができません。

愛するクラブが強くて困る。こんな幸せなことない。
インターネットで「草」「クソワロタ」などと書く人は全然笑ってないとはよく言われるが、
私はいま正真正銘、ニヤニヤしながらタイピングしています。

これは以前書いた記事でいうとまさに「パターン1」の状態で、

> 香り関係に割ける時間的/精神的/経済的リソースがない状態。
> 私の場合は無気力等ではなく別の趣味に夢中になっている可能性が高く、ある意味健全。

合ってるじゃん。予言してるじゃん。
これはまったくもって事実としては正しいのですが、と同時に、
実は香りそのものに関してはちょっとしたスランプのような状態でもありました。

というのは、ここまでいろいろと香りを試してきて、
あっこれ好き!と思ったものでも、1~2週間もすると飽きてしまう、
という事象が立て続けに発生したからです。

私は、好きになるとオンでもオフでも毎日使いたくなってしまうのですが、
それが良くないのでしょうか?

しばらく使っていた香りなのに、ある朝突然「あ、今日はいいかな」となって、
翌朝も「今日もちょっと香水は休もう」となって、
その翌日も…ってなって、結局ずっと使わなくなってしまう。
なんだかそんなパターンが続きました。

(自分の名誉のために申しますが、このブログで「好き!」と記事にしたものは、そういうことはないですよ)

そのうち、私って実は香りそのものをあまり好きじゃないのでは?みたいな気持ちにもなり、
むしろ香水使わない日が続くようになり、新製品にも興味がわかず、愛するクラブは全然負けない…

余談ですが、
そんな日々でもずっと変わらず好ましく感じていたのはシャネルNo.5の古いパルファンでした。
夜になるとつけたくなって、たびたび寝香水にしていました。
二度ほど誤って瓶を倒し、二度ほど買い足しました。
シャネルはすごいね。これだけ長く愛されてるだけあるね。

そんなある日届いた、フエギア先生からのBoutique Experienceの案内メールを読んで
さっさと予約をとる自分がいました。
Boutique Experienceとはそもそも何なのか、というお話ですが、
公式の説明によると

パルファンコンシェルジュが自身の思いもよらない新たな一面を引き出す香りへと導きます。

という企画。
あからさまに春っぽい日も増えてきたので、新しいものに触れたい気持ちが少し甦ってきたのかもしれません。

普段はできるだけ飲まない花粉症の薬を飲んで、万全の態勢で臨んだ当日。
これから初めてBoutique Experienceに行ってみようと思っている方は、若干のネタバレ注意。

香りでテンションを上げたいか?リラックスしたいか?
どちらかというと女性的な香りを求めるか?それとも男性的か?
どんな食べ物を好むか?
苦手な香りは具体的にどんな香りか?
子供の頃の環境は人工的であったか?自然が多かったか?

…等々、上記はごく一部ですが
コンシェルジュが1対1で、香りに関するたくさんの質問を投げかけてくれます。
これだけでも、香り好きにとっては楽しい時間。気兼ねなく自分語りができるんだから。

15~20分ほど質問に答え続け、一旦、回答を取りまとめてくれます。
そして、好みに合いそうな香りをまずは5つほど、見繕ってくれます。

順番にゆっくりとフラスコを嗅ぎ、合間合間にコーヒー豆を嗅いで休む。
5つ嗅いでみたうち、特に好きだと感じた3つをピックアップし、
そこから好みの傾向をより具体的にして、また何点か見繕ってもらう。

このあたりのプロセスにおいて、
たとえばこの香りにお菓子のような甘さが加わるとより好き、だとか、
この香りは全体的に好きなんだけど酸味が感じられてそれだけが苦手、だとか、
できるだけ具体的に、ちょっとワガママかと思ってしまうくらいに思いを口にすると良いっぽい。

時間をかけて色々試したのですが、
やっぱりなんやかんや結局最初の3つがもっとも好きということがわかりました。
するとこの3点がタイース、ユルーペ、ンブクルジャーであると明かされます。びっくり。

どれも、過去に嗅いだことがあります。店舗でもサンプルでも試したことがあります。
しかし、いずれも当時は購入には至らなかったもの。
お恥ずかしいことに、私、嗅覚が鈍くて3点ともわかりませんでした。
つまり、自分が過去に感じてきていた印象と違う香りに感じました。

季節とか、つけ方とか、自分の体調とか、あとは先入観とか、
理由は色々あるのだと思うのですが、
ンブクルジャーなんてあんなにクセの強い香りなのに、本当にわからなかったんです。
元気でトロピカルな、美味しそうな印象が強くて、纏う香りとしては敬遠してたのに、
この日は何かとっても、渋さというか、カラメルのような、こっくりとした奥行き、
大人っぽさやセクシーさを強く感じました。これなら欲しい!

ユルーペは過去に記事にしたくらいで、そりゃあまあ好きなのですが、
実は印象があまり強くなくて、すでに記憶から消えていてわからなかった…のだけれども、
それよりなにより一番驚いたのはタイースでした。

フラスコから嗅いだ時、ワをかけて何の香りか全然わからなかった。
でも、もともと好きなグリーンっぽいすっきりとした香りと、
何か少しフルーティな、アプリコット系のフローラルの甘い香りがして、
この時点でかなり好感度高いのに、プラス石鹸のような清潔感というか、
少しセクシーな感じのする何かが感じられました。

過去に試した際は、酸っぱくて苦い夏みかんのような印象がやたら先行してしまっていたのですが、
あれは一体何だったのか?とにかく全然違う。
これだったら、フエギアの中でもかなり人気が高いと言われているのも納得。

正直、3つのフラスコ嗅いだ時点で、
後のことはもういいからこれ3つともください!と言いそうになりました。
それくらい、どれも好きな香り。コンシェルジュ様すごいっす。

最終的にタイースとンブクルジャーで迷いに迷い、
両方お買い上げしても良かったのだけど、タイース!きみに決めた!
しかも初めての、フエギアで100mlボトル一気買い。

あー楽しかった。しばらくはこれ、やっぱり毎日使っちゃうと思う。
そして結局、ンブクルジャーも買いそうな自分がいる。
またすぐに飽きてしまうのだろうか?しばらく様子を見てみたいと思います。

久しぶりなので大量に書きなぐってしまいましたが、まあ楽しかったです。
コンシェルジュ様、ありがとうございました。