スーペリアウードオイル / アブドゥルサマドアルクラシ

アラブ香水（香油）界でほかの追随を許さない、
サウジアラビアの由緒正しい老舗ブランドであるという
Abdul Samad Al Qurashi（アブドゥルサマドアルクラシ）。
よくASQとか、ASAQと略されています。

香りのラインナップは非常に豊富で、特にウード関連はおびただしい。
ウードならば試さねばなるまい。という動機でお取り寄せしてみました。

選んだのは直球の定番ウードということで、SUPERIOR AOUD OIL。
話には聞いていたけどお値段が本当に良心的（最近はそうでもないという話もある）。
だいたいいつも半額セールだし（最近はそうでもないという話もある）。

サウジアラビアのジェッダを起点にドバイ、シャルルドゴール、広州を経て
ようやく成田→自宅へ到着した私の香油は、美しいフォルムに中東っぽい柄の入った、
シンプルでありながら中東マネーの香りを感じる重厚な箱に収められた、えらく小さな瓶でした。
アラブ香油はこのようなパッケージが主流らしい。

香油のテクスチャーがまた目新しい。とろりと固い。
量が多くなりすぎないよう、慎重にとって肌に乗せます。

いつも使っている香水と比べると、単純に液体の量に対する香り成分が濃いわけで、
木だか煙だかの成分も濃いのか何なのかわからないが、
肌に乗せてすぐに鼻を近づけて嗅ぐとアレの匂いがします。木酢液。
もしくは燻製作ろうとしたときのような、クセがある、クセになる「スモーク」な匂い。

ほんの少量肌に乗せたその香油が馴染み、香気として広がると、爆弾みたいに広がる驚愕のウード。

これは本当にちゃんと、紛れもない、ウードを炊いたときの香りだ、
伽羅じゃなくて沈香じゃなくてウード。嗅覚の鈍いQは驚きのあまり「あなや。」と声をあげた。
ウード香、いろいろ試してきたけど、文句なしにウー度最高。

香気に「煙」臭はあまりありません。
甘く、少しカラメルのような香ばしさがあり、少し苦みもあり、
あとは…ウードとしか言いようがないのですが、フローラルとか、そういう余計なものはありません。

香り立ちかたも、なんせアルコールと違うから、
むやみに拡散せず、身体に沿うようにコックリと濃密に香ります。

アラブ香油良いな。いろいろ試してみたくなった。

※過去、某所にアップした文章に加筆修正。

嗅覚が鈍い